失敗は終わりじゃない。そこにしか見えない景色があります。
はじめに ― また転んだ…その瞬間こそ、物語が動き出す
やりたいことがあっても、「でも私にできるのかな…」って不安が先に立って、その場にじっと立ち止まってしまう。
そんなふうに、心が動き出すまでに時間がかかること、私にもたくさんあります。
一歩を踏み出すまでに、1年近くかかったこともありました笑
頭では「やってみたい」と思っているのに、気づけば「もう少し準備してから」「まだ自信がない」と言い訳して、自分で自分の殻に閉じこもってしまっていたんです。
そんなとき、ふと思ったんです。
「うまくいっている人たちだって、きっと最初はうまくいかなかったんじゃないかな」って。
いつも前向きに見えるあの人も、何かに迷ったり、転んだりしながら、それでも少しずつ前に進んできたのかもしれない。
それなら、私もやってみて、転んだ場所から、また歩き出せばいいんじゃないかなって――
そんなふうに思えたんです。
失敗をしても大丈夫。
いや、むしろ失敗するからこそ、成功があるんだって、少しずつ信じられるようになりました。
今日は、そんなふうに「つまずいた場所から、もう一度歩き出した3人の物語」をご紹介します。
落ち込んでいるときや、動き出せなくてモヤモヤしているとき、そっと寄り添ってくれるようなお話になれば嬉しいです。

偉人たちも、最初はうまくいかなかった
成功した人って、はじめから特別な才能があって、すんなり結果を出してきたんだろうな…って、つい思ってしまいますよね。
でも実は、多くの偉人たちも、はじめはうまくいかなかった人たちなんです。
思い描いていた道を外れたり、何度も壁にぶつかったり、ゼロからのやり直しを経験していたり。
そんな彼らの足跡をたどってみると、「立ち止まることがあってもいいんだ」って思えるようになってきます。
焦らなくても大丈夫。
ここからだって、きっと何度でもはじめられる。
そんな気持ちを、今日のあなたにも感じてもらえたら嬉しいです。
野口英世 ― 火傷の左手が、医師への扉を開く
野口英世は、幼いころ大火傷を負って、左手が思うように動かなくなってしまいました。
その傷は一生消えず、まわりの子どもたちからからかわれることもあったそうです。
でも彼は、そんな自分を変えたくて、医者を目指します。
…だけど、何度も試験に落ちてしまいます。
もう無理かもしれない――そう思ったこともきっとあったはず。
それでも、「悔しい」という気持ちを胸に、あきらめずに勉強を続けました。
そしてついに合格。
のちには黄熱病という命にかかわる病気の研究で、世界的に知られる医師になったのです!
傷ついた左手が、未来への扉になった。
そんな話を聞くと、私たちの「できない」「不器用」も、もしかしたら未来の種かもしれませんよね。
ちょっと試してみませんか?:劣等感を味方にする小さな習慣
もし今、あなたにも「苦手だな」「恥ずかしいな」と思うことがあるなら…
こんなふうに書き出してみてください。
- ノートに「自分の苦手なこと」を1つだけ書く
- その横に「だからこそ、伸ばしたいこと」を1行つける
例)話すのが苦手 →「聞く力を育てたい」 - 1週間後、それができた日を○で囲む
苦手なことって、じつは「こうなりたい」という気持ちの裏返しかもしれません。

葛飾北斎 ― 改名30回、“新しい自分”と出会う旅
「富嶽三十六景」で有名な北斎。
彼もまた、若いころからとても苦労した人です。
借金はかさみ、弟子たちにも去られ、なかなか作品も売れない。
そんな日々のなかで、彼が選んだのは――名前を変えること。
なんと、30回以上も改名しているんです。
新しい名前を名乗るたび、気持ちを切り替えて、また筆を取りました。
そしてとうとう、60代で代表作を生み、90歳になっても「あと5年あれば、本当の絵が描ける」と言い続けました。
何度でも、自分をやり直していい。
そんなメッセージが、彼の生き方には込められているように思います。
名前をちょっと着替えてみよう:視点リセットのすすめ
たとえば、SNSやメモ帳に書く自分の肩書きや紹介文を、1日だけ変えてみませんか?
いつもは「会社員の〇〇」でも、今日は「暮らしを工夫する発明家」そんなふうに、ちょっと遊び心を持って。
言葉を変えると、見える世界も変わってきます。
安藤百福 ― 倒産と無職を越えて、世界を温めた麺
最後にご紹介するのは、インスタントラーメンを生んだ安藤百福さん。
47歳で会社が倒産し、収入もゼロ。
でも彼はあきらめませんでした。
「誰でも手軽に温かいごはんを食べられるように」
そんな思いを胸に、自宅の裏庭の小さな小屋で、毎日実験を重ねました。
油で揚げて保存する方法を見つけたのは、48歳。
そしてとうとう、日清食品を立ち上げ、カップラーメンは世界中で愛される食文化に!
再出発に遅すぎるなんて、きっとないんですよね。
未来に向けて:ゼロから始める“今日”をつくる
もしあなたが「このままでいいのかな」と立ち止まっているなら、こんなことを試してみてください。
- 自分の理想の1日を、朝から夜まで時間で書き出す
- 今の1日と見比べて、ギャップを3つ見つける
- そのうち1つだけ、“今日から5分でできること”を始めてみる
理想と現実の差を、いっぺんに埋めなくて大丈夫。
5分の行動が、きっと未来の大きな一歩になります。
今日できること ― 転んだ直後のリスタート3ステップ
ここで、今日からできる「リスタートの習慣」をご紹介します。
🌱 Step1:「失敗」を、事実だけ書いてみる
→ たとえば「提出に遅れた」「寝坊した」など、評価は入れずに。
🌱 Step2:「そこから学んだことは?」を一行で書く
→ 「朝の準備時間が足りなかった」といった気づきでOK。
🌱 Step3:翌朝、“未来形”で読み返す
→ 「次回は30分前に準備を始めるから大丈夫」と書いておくと、前向きになれます。
失敗を「過去の終わり」ではなく、「未来のはじまり」に変えていく習慣。
よかったら、今日から取り入れてみてくださいね。

おわりに ― つまずきは、あなたの物語に深みをくれる
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
最初に、「転んでばかり…」と感じていたあなた。
いま、ほんの少しでも「もう一度歩いてみようかな」と思えたなら、それだけで立派な一歩です。
つまずいた場所は、あなたの物語のターニングポイント。
だからどうか、あなただけのリスタートを、やさしく始めてあげてください。
ゆっくりでいい。
マイペースで。
一緒に歩いていきましょう。
ほんのひとときでも、心がゆるむ時間になっていたら嬉しいです。
今日という一日が、やさしく灯りますように。
それではまた、言葉の灯りの下で。
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